生産地

Farm

玉 沢

大分県大分市

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ミネラルいっぱいのお米作りで
地域の田園風景も守りたい

大分市市街地から車で約15分、ここ数年「トキハわさだタウン」など商業施設が次々と完成して賑わいを見せる玉沢地区。一方で清流・七瀬川など豊かな自然も残されており、商業地から反対を向けば昔ながらの田園風景が広がっている。お米へのこだわりはもちろん、この一帯の景色にも熱い思いを持つのが、「安東農園」の安東健治さんだ。

ライスセンターやハウスでの大葉栽培と
後継者不足の中、規模を広げ続ける

私の祖父の代からで、私で3代目になります。もともとこの地域は七瀬川が近い平地なので米作が盛んで、一面、田んぼが広がっている地域。しかし近年、周辺で後継者がいない農家さんが増え、頼まれて田んぼを借りることが増えました。父の代までは3haくらいでしたが、現在は8haくらいの規模に広げてお米を作っています。他には、地域の米を受けるライスセンターの運営や、父の代から始めたハウスでの大葉の大規模栽培もしています。

農家の長男として
農業の道へ

高校・大学と農業系の学校で学びました。ただ、当時は父が花栽培を行っていたこともあり、自分も花を作るつもりでいたので、大学ではバラを専攻していました。卒業後はすぐに親元就農し、約40年この地で米と大葉を作り続けています。

七瀬川の清流を水源とし
栄養分が豊富な湿田
自然の恵が米を美味しく育てる

この地区は、清流・七瀬川の美味しい水を引いている上に、土が米作に良いと言われるドロドロの湿田でもあり、お米に適した土地です。土の栄養分などがしっかり止まって稲に行くので、米がたくさん育ちやすいと言われています。一方で農薬もとどめてしまうため、収穫期には残量がほぼなくなる農薬を使った減農薬栽培を行っています。

その上で、「ミネラルをしっかり与える」ことにこだわっています。田植え前に、ミネラルを配合した肥料をたっぷり土に混ぜ込み、ここで育てることで、米の糖度が上がり甘くてツヤツヤのお米になります。しかもミネラルは茎も強くするため、風や雨などの影響を受けにくくなるというメリットもあります。自然の恵みがうちの米を強く、甘く、美味しくしてくれています。土作りの手間暇も先行投資もかかりますが、美味しいお米を育てるために妥協はしたくありません。

一度失うと取り戻せない財産
季節移ろう田園風景を
守っていきたい

ライスセンターをしていると、周辺の農家さんも多く来られます。そして後継者がいない、先祖代々守ってきた田んぼが草ぼうぼうになって荒れてしまうのがつらい、と嘆かれるのです。私としても、生まれたときから見てきたこの田んぼが荒れるのは心苦しい。ですので、後継者がいなくなった耕作放棄地を借りて、米作りを広げています。今は1km四方のエリア内の、85枚くらいの田んぼをつくっています。
 
農業をしているいないに関わらず、日本人、特にお年寄りにとって、田んぼの景色というのは心の原風景。春の種まきから始まり、水田に田植え、稲が育ち青々とした夏、黄金色の稲穂の秋、そして稲刈り…。季節の移ろいと共に変わるこの景色は、一度失うと取り戻せない財産です。それを守っていくのは、この地で農業を営み続ける私の責務でもあると思います。

こども達の心に残り続ける
「地域の風景でありたい」
地域貢献への強い思い

地域の消防団の団長をしたり、地域の方をパートとして雇い、雇用を創出されたりと地域との結びつきも強くあります。
消防団の先輩たちは、ここで農家をされている方も多いので、より一層「地域の田園風景を守る」ことへの責任感を感じる毎日です。
すぐ近くに「トキハわさだタウン」があるので、この近辺には子ども連れのファミリー層も多く訪れます。そんなご家族たちが「ショッピングセンター近くなのに、のどかな景色が広がっていて、気持ちいいね」と言ってくださるのも嬉しいです。子ども達にもこの原風景が心に残り続けるかもしれません。

確かな技術とお米を評価する“目”で
作り手の励みに

カネガエとのお付き合いは、父の代からであり、20年以上になると思います(2021年時点)。例えば同じヒノヒカリでも、作り手や場所によって味の差があるものですが、「カネガエ」さんは美味しい米を判定する確かな技術と“目”を持っているので、良い米をきちんと評価してくれる点がとてもありがたいですね。作り手としても、「もっと美味しい米を作ろう」と励みになります。

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